「Chef's Marche(シェフズマルシェ)」(学芸大学)のサラダは幸せサラダ。とてつもない量・種類で激安、激ウマ。オシャレな八百屋の無謀で素敵なチャレンジ/アグリビジネスとその実例

学芸大学駅から徒歩3分。西口を出て線路沿いを碑文谷公園方面(都立大学方面)へ向かうと、オシャレなビル(クアルトエム/cuarto-m)の1階に「Chef's Marche(シェフズマルシェ)」という八百屋があります。2018年7月5日にオープンしました。

オシャレな店内にはいろいろな野菜、果物があります。



オシャレ野菜が高額で売られているのかと思いきや、そんなことはありませんでした。価格はお手頃です。

もちろん日によって、季節によって品ぞろえは違うでしょうが、ちょっと珍しい野菜もありますし、普段使いな野菜もいっぱい。そして、ピーマンや椎茸などは複数個が袋詰め(パック詰め)になっているのが普通ですが、一個ずつ、一本ずつ買えるというのが印象的でした。

さて、「Chef's Marche(シェフズマルシェ)」の一番の特徴は、注文ごとにサラダを作り販売するということです。



ボードに野菜がリストアップされていて、そこから選ぶのですが、「お任せ」と言えばうまいこと作ってくれるそうです。

オープン日はサラダが無料でした。もちろんお願いしますw

「サラダお願いします。お任せで」

「何人分お作りしますか?」

「2名分で。今日は無料ということですが、普段だとこのひと盛りでおいくらくらいになるんですか?」

「だいたい400円くらいですね」

※追記:実際は1人前200円、2人前300円となりました

「他にも店舗あるんですか?」

「いえ、一店舗だけです」

これまでの経験から、3、4のパターンが頭に思い浮かびます。生産現場からか飲食からかITからか。

「けど、会社さんがやってらっしゃるんですよね」

ここで店主と思しき方とバトンタッチ。若いなぁ。

「農業やられてたり?」

「農園もやってましたし、飲食もやってて、そんなことをしていたら、八百屋をやりたくなりまして」

お忙しそうだったので、他に聞きたい100のことは飲み込みましたw

※追記:飲食店を10軒ほどやっていたけど、すべて譲ったとのこと。詳細は後述


というわけで、こちらがサラダ(2人前)です。写真ではわかりづらいかもしれませんが、なかなか大きいです。そしてギッチリ詰まってます。

皿に出すとこう。

てんこ盛りw レタス、サニーレタス、水菜、パプリカ3種、カラフル人参2種。なるほどねぇ。カラフル人参は少し堅めなんだけど、こうスライスするのか。ふむふむ。

バリバリ、シャクシャク。うめぇ。味がいいのはもちろん、香りもいいし、瑞々しくて食感もいい。おいしいし楽しいサラダ。すごい量でしたが、二人であっという間に平らげてしまいました。

店頭にはハーブや果物が漬かったお水も。自由に飲めます。ほのかなミント味でおいしい

今後はサラダだけじゃなくて、たとえばサンドイッチだとか野菜ジュースだとか、あるいはグロッサリーにも力を入れたりしてくんでしょうかね。

野菜はもちろん八百屋も大好きです。そして、ビジネスとして見ても、とても興味深い。今度、お店がどう展開していくのか注目していきたいと思います。もうちょっと落ち着いた頃に、また行ってみよう。


追記。オープンして数日後、今度はちゃんと買ってみました。一人前(200円)です。

舐めてました。すみません。無料サービスでも十分すごかった。けど、"本番"はえげつない。先の2人前とほぼ同量。野菜の種類は約10種。うそでしょ。これで200円?

ドレッシング類はついてないので、自分で用意して下さいね。私はマスタードとマヨネーズでドレッシングを作り食べました。もちろん激うま。けど、食べながら心配になりました。

今後もこれで続いていくのか? これで商売として成り立つのか? 絶対このままじゃ無理でしょう。値段が上がるか量が減るかだ。いや、それでもぜんぜん構わないんだけど。これやりすぎだって。……と言いつつ、もちろんこのままいってほしいんだけどw

こんなに多種類の野菜が入ったボリューミーなサラダが200円、300円。これは幸せサラダだ。

DATA
店名Chef's Marche(シェフズマルシェ) 学芸大学駅前店
住所東京都目黒区鷹番3-5-6 クアルトエム1F
電話番号03-6451-0075
営業時間9:00~22:00
メモ【検索用】Chef's Marché

アグリビジネス

アグリビジネスという言葉があります。アグリカルチャー=農業とビジネスを合わせた造語で、農薬・肥料・農機具などの開発、生産現場から加工、市場、流通、販売まで農業関連産業全体をビジネスとして捉えようとする言葉です。

「農業だってビジネスなんだから、ことさらアグリビジネスなんて言葉を使う必要性あるの?」

特に日本においては、ビジネスという視点が欠けていました。結果、産業としての力が弱まり、諸外国からの輸入品に対抗できなかったり、後継者が育たず農家が減り、生産量も落ちてきたというのが実情です。だからこそ、ちゃんとビジネスとして考えようよ、と。

こうしたことはもう20年ほど前から言われていたのですが、消費者に近い話で言うと、小売り、流通、生産現場がそれぞれ何かやろうとしても、どうこうなるような状況じゃない。生産から販売までをトータルで改革しなきゃいけないということで、IT業界なんかもそこに目をつけて、あれやこれや。というのがここ数年のアグリビジネス。漁業においても似たような状況です。

その実例を挙げるなら、学芸大学から近いところで言えば、たとえば漁業ならsakana bacca(サカナバッカ)、農業なら旬八青果店がその典型例でしょう。前者は中目黒、都立大学、武蔵小山にあります。後者は中目黒、五反田にあります。ああ、「芋研」もアグリビジネスっちゃあそうか。

私の友達(30代後半女性)は野菜をネットで購入しています。ある種のサブスクリプションと言いますかね。一定額を払えば、2週に1度(だったかな?)、段ボール1箱分の野菜が農家から直接届くというサービスです。

このサービス自体は農家が直接運営しているわけじゃなく、他の会社がやっていて、その会社が日本全国の農家と契約してサービス展開しています。これもまた一種のアグリビジネスでしょう。

「Chef's Marche(シェフズマルシェ)」の店頭には生産者からの祝い花も

この「Chef's Marche(シェフズマルシェ)」がどういう経緯で、どういう理念でオープンしたのかはよくわかりません。ただ、農園や飲食店をやっていて、そしたら八百屋もやりたくなったというのは、とてもよく理解できる。というのも、いい野菜を仕入れ、適正な価格で客・消費者に提供し、これをビジネスとして成立させるためには、生産現場から販売までトータルに携わらないと難しい、と感じても不思議じゃないから。

とはいえ、それはそれでとても大変で、苦労している人・会社をいっぱい知ってます。今後、「Chef's Marche(シェフズマルシェ)」がどうなっていくのかわかりませんが、生産者にとっても消費者にとっても喜ばれる、そしてビジネスとしても成り立つお店になるといいですね。って超むずいことを簡単に言うようだけどw

Chef's Marche(シェフズマルシェ)ができるまで

少しずつバックボーンが見えて来ました。

「Chef's Marche」の代表は結城飛鳥さん。1991年生まれ、長野県佐久市出身。実家は農家(月夜原農園)で、小さい頃から新鮮な食材が周りにあったそう。

そんな結城さんは飲食業界へと進みます。株式会社ラウンドテーブル株式会社グロブリッジ(Globridge)の居酒屋などで店長を務めていたようです。そして飲食時代の仲間や同郷の友達らと共に「Chef's Marche」を立ち上げた――という経緯だと思います。たぶん。きっとw

飲食の世界からなぜ八百屋を始めようとしたのかはわかりませんが、このような経歴を見ると、少なくとも突拍子のない選択だとは感じません。

ただ、具体的にやっていることを見ると、ある意味、突拍子ないと言いますか、タイトルにも書いた通り、"無謀"とも思えなくはないw あの家賃、あのスタッフの数、そしてあの値段。大丈夫かいなと。

けど、だからこその"チャレンジ"。挑戦することは素晴らしいことですし、提供しているサービス・商品も素晴らしい。ぜひ、このまま力強く突き進んでほしい。学大の名物店となってほしい。このチャレンジが成功することを願ってやみません。

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